エアコンの掃除といえば、「フィルター掃除」を思い浮かべる人が多いはず。
しかし、実は フィルター掃除だけではエアコン内部の汚れは取り切れません。
内部に溜まったカビやホコリは、
・嫌な臭いの発生
・冷暖房効率の低下
・電気代の上昇
・アレルギーのリスク
など、さまざまなトラブルを引き起こします。
この記事では、エアコン内部クリーニングが必要な理由や頻度、プロに依頼すべきタイミングを分かりやすく解説します。
■ フィルター掃除だけでは不十分な理由
● ① フィルターは「大きなホコリ」を止める役割しかない
フィルターがキャッチできるのは表面の大きなホコリだけ。
エアコン内部には、もっと細かい粉塵や油汚れ、湿気によるカビが付着します。
● ② カビはフィルターの奥「熱交換器」や「送風ファン」に発生する
エアコン内部は結露しやすく、常に湿った状態になりがち。
そのため、カビが繁殖しやすい環境が整っています。
特に以下の部分は汚れが溜まりやすい場所です:
- 熱交換器(アルミフィン)
- 送風ファン
- ドレンパン
- 送風路
これらはフィルター掃除では触れられない部分です。
● ③ 内部の汚れは「臭い・効きの悪さ・電気代アップ」につながる
内部クリーニングを怠ると…
- 冷暖房能力が低下して効きが悪い
- 設定温度を下げても(上げても)効かない
- 風が弱く感じる
- カビ臭い
- 電気代が増える
こんな症状が出るようになります。
■ エアコン内部クリーニングの必要性
● ① カビ菌・雑菌を除去できる
市販スプレーでは表面しか洗えないため、内部の奥に残ったカビは除去できません。
プロの高圧洗浄なら、カビ菌までしっかり洗い流せます。
● ② 冷暖房の効きが改善し、省エネにつながる
内部がきれいになることで、風量が復活し、効率よく空調が働くようになります。
結果:電気代の節約にもつながる!
● ③ アレルギー対策・健康対策になる
小さなお子さまや高齢者がいるご家庭では、カビやホコリが健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
内部クリーニングで空気環境が改善します。
■ エアコン内部クリーニングの最適な頻度
● 一般家庭
2年に1回が目安
ただし、以下の環境の場合は 年1回 が推奨です:
- 小さな子どもがいる
- ペットを飼っている
- キッチンの近くで使っている
- 24時間運転している
- 喫煙者がいる
● お掃除機能付きエアコンでも必要?
必要です。
「お掃除機能」はあくまで フィルター表面のホコリを自動で落とすだけ。
内部の熱交換器・ファンのカビまでは掃除してくれません。
お掃除機能付きほど内部構造が複雑なので、カビが溜まりやすいという面もあります。
■ 自分でできる掃除と、プロに任せる掃除の違い
| 掃除方法 | できること | できないこと |
|---|---|---|
| フィルター掃除 | 表面のホコリ除去 | 内部のカビ除去 |
| 市販のスプレー洗浄 | 表面の軽い汚れ落とし | 奥のファン・熱交換器の完全洗浄 |
| プロの内部クリーニング | 高圧洗浄で内部を丸洗い | なし(プロでも完全分解は別メニュー) |
内部のカビ・汚れをしっかり落とすには、やはり プロの高圧洗浄 が必要です。
■ プロのエアコンクリーニングの作業内容
- エアコンを分解
- 養生して内部を保護
- 高圧洗浄で熱交換器・ファンを洗浄
- ドレンパンの汚れ・カビ除去
- 仕上げにすすぎ洗い
- 動作確認
洗浄後には、黒いカビ汚水がバケツいっぱい出てくることも珍しくありません。
■ クリーニングの費用相場
| 種類 | 費用目安 |
|---|---|
| 通常壁掛けエアコン | 8,000〜15,000円 |
| お掃除機能付き | 14,000〜25,000円 |
| 完全分解洗浄(メーカー保守レベル) | 25,000〜40,000円 |
■ クリーニングを検討すべきサイン
- 風が弱い
- かび臭い
- 黒い点(カビ)が吹き出し口に見える
- 電気代が急に上がった
- 冷暖房が効きにくい
1つでも当てはまれば、内部洗浄の時期です。
■ まとめ:フィルター掃除だけではエアコンはキレイにならない
- フィルター掃除では内部のカビは取れない
- カビは熱交換器・ファンの奥に溜まる
- 内部クリーニングは2年に1回が目安
- 効き・電気代・健康面すべてにメリット
- お掃除機能付きでもクリーニングは必要
エアコンを長く快適に使うためには、 内部クリーニングは欠かせないメンテナンス です。

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