はじめに
業務用・家庭用を問わず、エアコンの性能を最大限に発揮させるためには、**「正しい施工」**が欠かせません。
どんなに高性能な機種を選んでも、設置環境や配管処理、試運転の手順を誤ると、効率低下・故障・電気代増加といったトラブルにつながります。
本記事では、群馬県・埼玉県などの実際の施工現場で多い事例をもとに、空調施工の注意点と、失敗しないためのポイントを詳しく解説します。
1. 設置場所の選定 ― 室内機・室外機のバランスが重要
● 室内機の設置位置
エアコンの風の流れを考慮せずに設置すると、冷暖房のムラが生じ、効率が大幅に低下します。
特に天井埋め込み型や壁掛け型の場合、次の点に注意が必要です。
- 吹き出し口が人に直接当たらない位置にする
- 吸込み口の近くに家具やカーテンを置かない
- 点検口やフィルター掃除のスペースを確保する
また、照明や火気機器の熱源近くは温度センサーが誤作動する可能性があるため避けましょう。
● 室外機の設置環境
室外機は「日当たり」「風通し」「水平設置」が基本です。
以下のような環境では性能が発揮されません。
- 直射日光が当たり続ける場所
- 排気がこもる狭いスペース
- 雨水がたまる不安定な地面
夏場の高温時には、排熱がスムーズに行われないと冷却能力が低下し、電気代が10〜20%上昇することもあります。
2. 配管・ドレン処理 ― 小さな施工ミスが大きな故障に
● 配管接続のチェック
配管の曲げすぎや継手の締め付け不良は、冷媒漏れや効率低下の原因になります。
特に近年はR32冷媒・R454B冷媒など、高圧型冷媒の機種が増えているため、より精密な施工が求められます。
施工時のポイント:
- 銅管は適切なトルクでフレア接続
- 保温材の劣化や隙間を防ぐ
- 真空引き(エアパージ)は規定時間以上
● ドレン(排水)処理
ドレンホースの傾斜が不十分だと、水漏れや異臭の原因になります。
特に冬季は凍結による逆流事故も発生するため、凍結防止ヒーターの取り付けも有効です。
3. 電源・通信配線 ― 安全性と将来性を考慮
業務用エアコンは高電圧を使用するため、電源容量の確認が必須です。
新設・入れ替え時には以下の点をチェックしましょう。
- 専用回路・ブレーカーの容量を確認
- アース接続の確実な施工
- 室外機とリモコンの通信配線の極性間違いを防止
また、近年はIoT対応エアコンも増えており、LANケーブルや無線通信モジュールを設置時に準備しておくと後からの拡張がスムーズです。
4. 試運転と冷媒確認 ― 出荷状態のままでは危険!
施工後の「試運転」は単なる動作確認ではなく、冷媒圧力・電流値・温度バランスを測定する重要な工程です。
この工程を省略すると、次のような不具合が起こりやすくなります。
- 冷暖房能力が発揮されない
- 室外機の異音や振動
- 長期的なコンプレッサーの故障
また、冷媒量の過不足も性能に直結します。メーカーが指定する規定チャージ量を厳守することが大切です。
5. 群馬・埼玉で多いトラブル事例
群馬県や埼玉県では、寒暖差が大きく、夏の高温・冬の凍結が空調設備に影響を与える地域です。
現場でよく見られる施工トラブルには以下のようなものがあります。
- 冬季のドレン凍結による水漏れ
- 屋外設置配管の紫外線劣化
- 強風による室外機転倒や振動騒音
これらは、設置環境に応じた固定金具・防振ゴム・遮熱カバーの活用で防げるケースが多くあります。
6. 施工業者選びのポイント
エアコンは購入よりも施工の質が性能を左右すると言われています。
以下の点を満たす業者を選ぶことで、トラブルを最小限に抑えることができます。
- 第一種フロン類取扱技術者など資格を保有
- メーカー指定の施工基準に基づいた工事
- アフターサービス・定期点検体制がある
- 見積もり時に現地調査を実施している
特に法人や店舗の場合、電気工事士資格保有者による施工が必須です。
まとめ:施工品質が快適性と省エネを左右する
エアコン施工の注意点は、一見細かいようでいて、すべてが性能・安全・寿命に直結しています。
正しい設置と確実な試運転を行うことで、エアコンは長期間にわたって安定稼働し、結果的に電気代削減や修理コストの抑制にもつながります。
施工のクオリティこそ、信頼できる業者選びの最大の基準です。
群馬県・埼玉県での業務用エアコン設置・入れ替え・点検は、ぜひURBAN空工(アーバン空工)にご相談ください。
現場経験豊富なスタッフが、建物環境に合わせた最適な施工をご提案します。


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