エアコンの入れ替え工事でよく質問されるのが
「前の配管はまだ使えるって言われたけど大丈夫?」という内容です。
確かに、エアコン交換の際に“既存配管の再利用”を提案されることは珍しくありません。
しかし実際には、配管の再利用には大きなリスクがあり、冷媒漏れ・水漏れ・異音・発火事故などにつながるケースもあります。
本記事では、古い配管再利用の危険性と、入替え時にチェックすべきポイント、
そして安全・長寿命なエアコンにするための施工プランについてプロの視点で解説します。
■ そもそも配管再利用はなぜ“危険”なのか?
エアコンの冷媒配管・ドレンホース・電線は、外からは問題ないように見えても、
内部劣化・サビ・詰まり・断線が進んでいる場合があります。
特に危険度が高いのは次の3つ👇
① 冷媒配管(銅管)
・経年劣化で内部に汚れ・酸化皮膜が発生
・新しい冷媒ガスとの相性が悪く、コンプレッサー寿命を縮める場合がある
・フレア(先端加工部)が摩耗しており、冷媒漏れ→冷暖房効率低下→コンプレッサー故障につながることも
② ドレンホース
・内部に結露の汚れ・カビ・虫の侵入
・硬化・ひび割れにより室内水漏れが発生する危険
・屋外排水経路が詰まり斜め勾配が悪くなっている場合も
③ 電線(VVF・CV)
・被膜硬化による断線リスク
・新しいエアコンの電力負荷に耐えられない場合がある
・接続部の劣化は発熱・焦げ・発火事故の原因になり得る
表面的にキレイでも、内部は劣化していることが多く、
再利用したことで故障 → 再工事 → コスト倍増になる例は全国で起きています。
■ 安心できるエアコン入替え工事は“三点総交換”が基本
エアコン本体だけ新品にしても、配管が古ければ性能を発揮できません。
もっとも安全でおすすめなのは👇
🔹 冷媒配管(銅管)
🔹 ドレンホース
🔹 電線(VVF/CV)
➡ すべて新品に交換する施工プラン
特に2025年〜2026年以降の新冷媒モデルは、
従来よりも厳しい気密性・配管品質が求められ、
古い配管の再利用はメーカー保証外になる例も増えています。
■ 逆に「再利用してもいいケース」はあるの?
📌 新築〜築3年以内
📌 使用期間が短く劣化がない
📌 配管径が新機種と完全に一致
📌 フレアの再加工が可能
📌 ドレンホースの詰まり・劣化がない
ただしこの条件が揃うことは多くありません。
点検せずに「再利用でOK」と判断する施工会社には要注意です。
■ 入替え工事を頼む前に“必ず確認すべき質問”
施工業者の質を見極めるチェックリスト👇
✔ 配管は再利用ではなく新品交換が原則か?
✔ 冷媒配管の銅管は何ミリ・何層の規格か?
✔ ドレン勾配・排水経路を現地で確認してくれるか?
✔ 電線の容量・劣化の点検は必ず行うか?
✔ 真空引きはデジタル真空ポンプで測定値を残すか?
ここまで説明してくれる業者は、
エアコンの寿命と安全性を本気で考えている会社です。
■ 古い配管を再利用した場合に起きやすいトラブル現象
| 症状 | 原因になりやすい箇所 |
|---|---|
| 冷暖房が弱い | 冷媒配管の汚れ・冷媒漏れ |
| 水漏れ | ドレンホース詰まり・勾配不良 |
| 室外機が異音 | 冷媒循環の異常・振動増幅 |
| 焦げ臭い | 電線劣化・圧着不良 |
| 新品なのに故障 | 配管劣化によるコンプレッサー負荷 |
こうしたトラブルが発生しても、
“新品の本体”は悪くないことがほとんど。
原因は配管の再利用だった、という例は非常に多いです。
■ まとめ:エアコン入替えは「本体+配管交換」が最も安全・長寿命
🔹 配管再利用は短期的に安く見えるが、リスクが大きい
🔹 冷媒漏れ・水漏れ・発熱などの故障原因になる
🔹 もっとも安全・快適・省エネなのは“三点総交換”
(冷媒配管+ドレンホース+電線)
エアコンは10年以上使う住宅設備。
安全・長寿命・省エネを叶えるなら、
入替えのタイミングで配管ごと交換するのが最も賢い選択です。
📌「安心入替え工事プラン」対応
・三点総交換(配管・ドレン・電線)
・室外機レイアウト見直し
・高効率運転に適した施工
・追加費用の事前見積もりで安心
🚩 エアコン交換を検討中の方は、
「配管は再利用ですか?新品交換ですか?」
この質問だけでも損せずに済みます!


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