外壁塗装や屋根リフォームは、10〜20年に一度の大きな工事です。
しかし実はこのタイミングこそ、エアコン・空調工事を同時に見直す“絶好の機会”であることをご存じでしょうか?
多くの方がリフォーム後にこう言います。
「配管を隠したかった…」
「塗装したばかりなのに、また穴を開けることになった…」
「室外機の位置が悪くて後悔している…」
これらはすべて、外壁・屋根工事と空調工事を別々に考えたことによる失敗です。
本記事では、
✔ リフォームと同時にやるべき空調工事
✔ 後からできない“見えない工事”
✔ 同時施工のメリット
を施工のプロ視点で詳しく解説します。
■ なぜ外壁・屋根リフォームと「空調工事」は相性が良いのか?
外壁や屋根の工事では、
- 足場の設置
- 外壁の補修
- 穴埋め・防水処理
- 外観デザインの統一
といった作業が行われます。
これらはすべて、本来エアコン工事でも必要になる工程です。
つまり、
✅ 足場を共有できる
✅ 配管ルートを自由に変更できる
✅ 壁内部の状態を確認できる
✅ 外観を一体で美しく仕上げられる
という、大きなメリットがあります。
■ リフォームと同時にやるべき「5つの空調工事」
① エアコン配管の入替え・隠蔽配管化
古い配管は以下のリスクがあります。
- 冷媒ガス漏れ
- 断熱材の劣化
- 結露や水漏れ
外壁リフォーム時なら、
✅ 配管の総交換
✅ 壁の中への“隠蔽配管”
✅ 露出配管のルート変更
がスムーズに実施できます。
塗装後に配管だけやり直すと、見た目も防水性も中途半端になってしまいます。
② 配管カバー(化粧カバー)の新設・統一
外壁がきれいになっても、
古びた配管カバーが残っていると一気に美観が崩れます。
リフォームと同時に行えば、
- 外壁色に合わせたカバー選定
- 劣化防止
- 紫外線対策
- ドレンホースの保護
が同時にでき、外観の完成度が大きく向上します。
③ 室外機の移設・再配置
外壁・屋根リフォーム時は、室外機を一時的に動かすケースが多くなります。
このタイミングで、
- 日当たりの悪い場所へ移設
- 騒音が出にくい位置へ変更
- 排熱効率の良い配置へ改善
を行うことで、エアコンの性能と寿命を延ばすことが可能です。
④ エアコン用電源・専用回路の見直し
築年数が経っている住宅では、
- 専用回路が無い
- 電気容量が不足
- 分電盤が古い
といった問題が多く見られます。
リフォームと同時に電気工事を行えば、
✅ 壁を壊さず施工可能
✅ 見た目がきれい
✅ ブレーカー落ちの防止
✅ 将来の増設にも対応
といった大きなメリットがあります。
⑤ 今後の入替えを見据えた「先行配管」
すぐにエアコンを交換しなくても、
- 将来子ども部屋に設置予定
- 将来的に二世帯化
- 書斎・ワークスペースの増設
などが予定されている場合、
**配管だけ先に仕込んでおく「先行配管」**が非常に有効です。
外壁完成後に工事するよりも、
✅ 工事費が安い
✅ 壁を傷めない
✅ 外観が崩れない
というメリットがあります。
■ 「後からできない見えない施工」とは?
後からできない代表的な空調工事は以下です。
- 壁内部の配管ルート
- スリーブ(穴)の防水処理
- 断熱材の内部施工
- 隠蔽ドレン配管
- 床下・天井裏の配線処理
これらはすべて、
外壁・屋根工事の“前後”でしか完璧に施工できません。
後から工事をすると、
- せっかく塗った外壁に穴を開ける
- 配管が露出して見た目が悪化
- 防水処理が不十分になり雨漏りリスク増大
といった問題につながります。
■ 外壁リフォームと空調工事を同時に行う最大のメリット
✅ 工事費の削減(足場代を共有できる)
✅ 外観を一体で美しく仕上げられる
✅ 防水性・耐久性が向上
✅ 将来のエアコン交換が簡単になる
✅ 雨漏り・水漏れ・ガス漏れリスクの低減
✅ 室外機や配管の配置を最適化できる
「どうせ後でやるなら、今やった方が圧倒的にお得」
これがプロの一致した見解です。
■ こんな方は“必ず”同時施工を検討すべき
- 築10年以上経過している
- エアコン配管がむき出し
- 隠蔽配管にしたい
- 室外機の置き場に不満がある
- 近い将来、エアコンの入替え予定がある
- 2階・3階にエアコンが多い
1つでも当てはまれば、同時施工の検討価値は非常に高いです。
■ まとめ|外壁・屋根リフォームは“空調を見直す最後のチャンス”
外壁・屋根リフォームは、
見た目だけでなく、建物の中身を整える数少ないチャンスです。
エアコン配管・電気・室外機配置といった
「完成後に見えなくなる部分」こそ、実は住宅の寿命と快適さを大きく左右します。
リフォーム後に後悔しないためにも、
空調工事は“外壁・屋根工事と同時に考える”ことが最重要ポイントです。

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