店舗やオフィスの移転、リニューアル、機器の更新などで、業務用空調機を撤去する機会は意外と多くあります。しかし、業務用空調機の撤去は家庭用とは異なり、さまざまな注意点があります。今回は、トラブルなくスムーズに撤去を進めるために、特に気をつけたい5つのポイントをご紹介します。
1. 専門業者による対応が必須!資格の確認を
業務用空調機の撤去には、フロン類の回収や電気工事など、専門的な知識と資格が必要です。無資格の作業者による撤去は違法になる可能性もあり、環境への悪影響や事故のリスクもあります。第一種・第二種冷媒フロン類取扱技術者など、必要な資格を持った信頼できる業者を選ぶことが大切です。
2. フロンガスの適切な処理が法律で義務付けられている
業務用空調機にはフロンガスが使用されており、このガスを大気中に放出すると地球温暖化やオゾン層破壊の原因になります。日本ではフロン排出抑制法により、フロンの適正処理が義務化されています。撤去の際には、フロン回収の実績や処理証明書の発行ができる業者を選びましょう。
3. 搬出経路の確認と事前調整
業務用空調機は大型・重量物が多く、撤去の際には搬出経路の確保が重要です。狭い通路やエレベーターの制限、建物の構造などによっては、クレーン車や養生作業が必要なケースもあります。事前の現地調査と調整をしっかり行い、スムーズな作業につなげましょう。
4. 撤去後の原状回復・補修工事が必要な場合も
空調機本体だけでなく、配管・ダクト・電源設備の撤去跡が残ることがあります。特にテナントや賃貸物件の場合、撤去後の「原状回復工事」が契約条件となっていることが多いため、事前に確認しておきましょう。補修の範囲や費用も見積もり時に把握しておくのが安心です。
5. 処分費用やリサイクル料金の確認を忘れずに
業務用空調機は産業廃棄物扱いとなり、撤去後の処分費用・運搬費・リサイクル料金などが別途かかる場合があります。また、機種やメーカーによって費用が異なることもあるため、明細のある見積書を依頼することが大切です。
まとめ
業務用空調機の撤去は、安全・法令遵守・コスト管理など、考慮すべきポイントが多数あります。以下の5点を押さえておけば、トラブルなくスムーズな撤去が可能になります。
- 資格を持つ専門業者への依頼
- フロンガスの適正処理
- 搬出経路の事前確認
- 原状回復の有無の確認
- 費用の内訳と見積もりの確認
空調設備の入れ替えや撤去をお考えの方は、信頼できる業者に早めに相談するのがおすすめです。
コメント