エアコン・空調工事を検討する際、「できるだけ早く工事してほしい」と思う方は多いでしょう。しかし、空調工事には毎年“集中するタイミング”があり、その時期に依頼すると工事日程が取りづらくなったり、費用が高くなることもあります。
本記事では、空調工事が集中する時期(繁忙期)とその理由、スムーズに依頼するための対策を、空調設備の専門視点で解説します。
■ 空調工事が最も集中するのは「夏前」と「冬前」
① 5月〜7月(冷房シーズン前)
最も工事が集中するのが、梅雨入り前から真夏直前の時期です。
理由は明確で、
- 暑くなってから故障に気づく
- 夏前に入れ替えたいという駆け込み需要
- テナント・店舗の冷房準備
特に業務用エアコンは、6月以降になると一気に問い合わせが増加します。
「冷房を入れたら効かない」というケースが非常に多く、緊急対応依頼が集中します。
② 10月〜12月(暖房シーズン前)
意外と見落とされがちなのが、暖房前の繁忙期です。
- 暖房運転時に不具合発覚
- ガスヒートポンプ(GHP)の点検集中
- 病院・福祉施設の更新工事
特に寒冷地では、暖房設備の不具合は重大な問題になるため、秋口から依頼が増加します。
■ なぜ空調工事は集中するのか?
● 季節依存型の設備だから
空調設備は「必要になってから」動かすケースが多く、試運転不足が原因で繁忙期にトラブルが発覚します。
● 突発的な故障が多い
エアコンの寿命は約10〜15年。
使用年数が経過した設備は、気温が急変するタイミングで故障しやすくなります。
● 技術者不足の影響
空調業界では人材不足が深刻化しており、繁忙期は工事枠がすぐに埋まります。
■ 業務用空調工事はさらに集中しやすい
ビル・工場・店舗などの業務用空調設備は、
- フロン法点検の影響
- 省エネ補助金の申請期限
- テナント入替時期
なども重なり、年度末(1月〜3月)にも工事が集中する傾向があります。
特に3月は「決算前の設備投資」として更新工事が増加します。
■ 繁忙期に依頼するとどうなる?
繁忙期のデメリット:
- 工事日程が取りづらい
- 納期が延びる
- 希望メーカーが品薄になる
- 夜間・休日工事になる可能性
特に半導体不足や物流問題がある年は、室外機の納期が数ヶ月待ちになるケースもあります。
■ ベストな依頼タイミングは「オフシーズン」
おすすめは、
- 2月〜4月
- 9月〜10月
比較的余裕がある時期です。
この時期は、
- 工事日程が柔軟
- 見積比較がしやすい
- じっくり機種選定ができる
といったメリットがあります。
■ 計画的な更新がコスト削減につながる
「壊れてから交換」ではなく、
- 使用年数10年超で点検
- 15年で更新計画検討
が理想的です。
計画更新なら、
- 補助金活用
- 省エネ機種選定
- 電源容量の見直し
も同時に行えます。
■ 法令や2027年問題も影響
近年はフロン規制強化や冷媒転換の影響もあり、更新需要が増加傾向にあります。
今後はさらに、
- 旧冷媒機種の部品供給減少
- 修理不能リスク
- 更新工事の前倒し
が進む可能性があります。
■ まとめ|空調工事は“季節前”が鉄則
空調工事が集中するタイミングは、
✔ 5月〜7月(冷房前)
✔ 10月〜12月(暖房前)
✔ 年度末(1月〜3月の設備投資時期)
です。
スムーズに工事を進めるためには、繁忙期を避けた計画的な依頼が重要です。
エアコンや空調設備は、建物の快適性と事業継続を支える重要インフラです。
余裕を持った準備が、コスト削減と安心運用につながります。
更新や点検をご検討中の方は、ぜひ早めの現地調査・相談をおすすめします。


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