「24時間換気をつけていると家が寒い…」
冬になると、そんな声をよく耳にします。
特に築年数が比較的新しい住宅では、
「換気を止めた方が暖かいのでは?」と感じてしまうこともあるかもしれません。
ですが、24時間換気は止めることが前提ではない設備です。
今回は、不安をあおるのではなく、
止めずに、無理なく快適に過ごすための現実的な考え方をお伝えします。
そもそも24時間換気はなぜ必要?
24時間換気は、
室内の空気を常に入れ替え、
- 湿気やにおいを外に出す
- 空気を清潔に保つ
- 結露やカビを防ぎやすくする
といった役割を担っています。
特に冬場は窓を閉め切りがちなため、
換気が止まると空気がこもりやすいという側面もあります。
「寒い」と感じる主な理由
24時間換気そのものが悪いのではなく、
寒さを感じる背景にはいくつかの原因があります。
- 外気がそのまま入ってきている
- 給気口付近が冷えやすい
- 暖房と換気のバランスが取れていない
つまり、
換気の仕組みと住まいの状態が合っていないだけのケースも多いのです。
現実解① 給気口の位置と状態を見直す
まず確認したいのが、給気口です。
- しっかり開閉できているか
- フィルターが汚れていないか
- 風が直接体に当たっていないか
給気口まわりを整えるだけでも、
「冷たい風が気になる感じ」が和らぐことがあります。
現実解② 暖房の使い方を少し工夫する
換気をしていると、
どうしても暖かい空気は上に溜まりやすくなります。
- 風向きを下向きに調整する
- サーキュレーターで空気を循環させる
こうした小さな工夫で、
足元の寒さが軽減されるケースも少なくありません。
現実解③ 換気設備の種類を知っておく
24時間換気には、
- 外の空気をそのまま取り入れるタイプ
- 熱をある程度回収するタイプ
など、いくつかの方式があります。
「寒い」と感じやすい場合でも、
設備の特性を知ることで、
対策の方向性が見えやすくなることがあります。
「止める」より「整える」という考え方
換気を止めると、
一時的に暖かく感じることはあるかもしれません。
ですが、
- 空気がこもる
- 湿気が溜まりやすくなる
- 結果的に住環境の快適さが下がる
といった別のストレスにつながることもあります。
大切なのは、
止めるか・我慢するかではなく、どう整えるかです。
少し整えるだけで、体感は変わる
24時間換気による寒さは、
大がかりな工事をしなくても、
- 給気口の調整
- 暖房の使い方
- 空気の流れの改善
といった小さな見直しで、
体感が変わることも多くあります。
「仕方ない」と我慢する前に、
できることから一つずつ整えていくことが、
快適への近道です。
まとめ|換気は止めず、心地よく暮らすために
24時間換気で寒さを感じると、
つい止めたくなってしまいますが、
- 空気の質を守る
- 住まいを長持ちさせる
という大切な役割があります。
止めるのではなく、
住まいに合った形に整えることで、
暖かさと快適さの両立は十分に可能です。
「なんとなく寒い」を我慢せず、
できるところから見直して、
冬でも心地よい住まいを目指してみてください。
▶ 換気や空調の寒さに関するご相談もお気軽にどうぞ。
住まいの状況に合わせた、無理のない改善方法をご提案します。

コメント