~電気代・健康・機器寿命を空調のプロが徹底解説~
はじめに|「つけっぱなし」は本当にNG?
冬の夜、「寒さで目が覚めるのがつらい」「エアコンを消すと朝まで持たない」と感じたことはありませんか?
一方で、「つけっぱなしは電気代が高い」「エアコンに悪いのでは?」と不安に思う方も多いはずです。
結論から言うと、**条件次第では冬の夜にエアコンをつけっぱなしにするのは“正解”**です。
本記事では、空調専門業者の立場から、
- つけっぱなしにしてもいいケース
- 電気代への影響
- 健康面のメリット・注意点
- おすすめの設定方法
を分かりやすく解説します。
冬の夜、エアコンをつけっぱなしにするメリット
① 室温が安定し、体への負担が減る
冬場は、寝ている間に室温が大きく下がります。
急激な冷えは、
- 自律神経の乱れ
- 血圧の急変
- 眠りの質の低下
を引き起こします。
エアコンをつけっぱなしにすることで室温を一定に保ち、体への負担を軽減できます。
② 実は電気代が安くなる場合もある
「つけっぱなし=高い」と思われがちですが、
頻繁にON/OFFを繰り返す方が電気代が上がるケースもあります。
暖房運転は、
- 起動時に最も電力を使う
- 室温が安定すると消費電力が下がる
という特性があります。
断熱性能の高い住宅では、弱運転で維持した方が結果的に省エネになることも珍しくありません。
つけっぱなしが向いている住宅・向いていない住宅
向いているケース
- 気密・断熱性能が高い住宅
- マンションの中層階以上
- 就寝中も室温低下が激しい地域
向いていないケース
- 隙間風が多い古い住宅
- 室外機が霜付きしやすい環境
- 暖房能力が部屋に対して不足している場合
このような場合は、設定温度や運転方法を工夫する必要があります。
冬の夜におすすめのエアコン設定(プロ推奨)
● 設定温度:18~20℃
睡眠時は日中より低め設定が理想です。
高すぎると喉の乾燥や寝苦しさの原因になります。
● 風向き:水平または下向き
暖かい空気は上に溜まりやすいため、
風を下方向に送ることで足元まで暖かくなります。
● 風量:自動運転が基本
風量を固定すると無駄な運転になりがちです。
自動運転なら、室温に応じて最適な運転をしてくれます。
乾燥・喉トラブルを防ぐための注意点
エアコン暖房は空気を乾燥させやすいのが弱点です。
対策ポイント
- 加湿器を併用する
- 洗濯物の部屋干し
- 就寝前にコップ1杯の水を飲む
特に小さなお子様や高齢者がいる家庭では、**湿度40~60%**を意識しましょう。
エアコンの寿命に影響はある?
「つけっぱなしだと壊れやすいのでは?」という質問も多くあります。
結論としては、
正しい使い方であれば寿命への影響はほとんどありません。
むしろ、
- 頻繁なON/OFF
- フィルター詰まり
- 室外機周辺の霜・雪放置
の方が故障リスクを高めます。
冬の夜にやってはいけないNG行動
- 設定温度を25℃以上にする
- 風量を「強」のまま固定
- フィルター掃除をしない
- 室外機の周囲に物を置く
これらは電気代増加・故障の原因になります。
まとめ|「つけっぱなし」は賢く使えば快適&省エネ
冬の夜にエアコンをつけっぱなしにすることは、
必ずしも悪い選択ではありません。
重要なのは、
- 住宅環境を理解する
- 適切な温度・風向き設定
- 定期的なメンテナンス
です。
「電気代が気になる」「設定が合っているか不安」
そんな時は、ぜひ空調の専門業者に相談してください。
ご家庭に合った最適な使い方をご提案できます。


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