エアコン工事後のクレームで、圧倒的に多いのが「水漏れ」です。
「取り付け直後から水が垂れてきた」
「数日後、壁や床が濡れていた」
こうしたトラブルは、使用者にとって大きなストレスになるだけでなく、
施工業者にとっても信頼を失いかねない重大な問題です。
しかし実際には、水漏れの多くは
事前・施工中・完了時のチェックで防げるものばかりです。
この記事では、
取り付け後の水漏れクレームをゼロに近づけるためのチェックポイントを、現場目線で詳しく解説します。
なぜエアコンの水漏れは起こるのか
エアコン内部では、冷房運転時に大量の結露水が発生します。
この水は本来、ドレンホースを通って屋外へ排出されます。
つまり水漏れは、
「水の流れがどこかで止まる・逆流する・漏れる」ことで発生します。
原因を大きく分けると、以下の3つです。
- 施工不良
- 設置環境の問題
- 経年・メンテナンス不足
特に「取り付け後すぐ」の水漏れは、
施工時のチェック不足が原因であるケースがほとんどです。
チェックポイント① ドレンホースの勾配は十分か
最も重要なのが、ドレンホースの勾配です。
- 下り勾配が取れていない
- 途中で持ち上がっている
- 波打つような配管になっている
この状態では、水がスムーズに流れません。
確認ポイント
- 室内機から屋外まで、一方向に自然に下っているか
- 途中で固定バンドに引っ張られていないか
「少しなら大丈夫」は、水漏れの元です。
チェックポイント② ドレンホースの先端処理
意外と見落とされがちなのが、ホースの先端です。
- 地面に突き刺さっている
- 泥や落ち葉が溜まりやすい位置
- 強風で塞がれやすい向き
これらは、排水不良の原因になります。
対策
- 先端は地面から浮かせる
- 潰れや折れがないか確認
- 虫・ゴミが入りにくい位置にする
チェックポイント③ 室内機の水平・傾き
室内機は、わずかにドレン側へ傾けて設置するのが基本です。
- 完全水平
- 逆勾配
この状態では、ドレンパンに水が溜まり、
あふれて水漏れを起こします。
確認ポイント
- 水平器での確認
- 壁材の歪みを考慮した調整
見た目だけで判断しないことが重要です。
チェックポイント④ ドレンパン・接続部の確認
- ドレンホースの差し込みが甘い
- バンド固定がされていない
- 接続部にズレや隙間がある
これらは、内部漏水の原因になります。
特に引っ越しや再設置工事では、
接続部の確認を怠りがちです。
チェックポイント⑤ 配管貫通部・壁処理
水漏れは、
「室内機からではなく、壁から出てくる」
というケースもあります。
これは、
- 貫通部の隙間
- シーリング不良
が原因で、結露水や雨水が室内に侵入している状態です。
確認ポイント
- パテ・シーリングが十分か
- 経年で痩せていないか
チェックポイント⑥ 試運転時の「排水確認」
試運転時に、
- 冷房運転を行う
- 実際に屋外で排水を確認する
この工程を省くと、
初期不良を見逃します。
「水がちゃんと出ているか」を見るだけで、
防げるクレームは非常に多いです。
水漏れクレームをゼロに近づけるために
水漏れは、
知識不足ではなく、確認不足で起こるトラブルです。
- ドレンの勾配
- 接続部
- 排水確認
これらを一つひとつ丁寧にチェックすることで、
クレームは確実に減らせます。
まとめ|水漏れ対策は「当たり前を省かない」こと
取り付け後の水漏れクレームを防ぐ最大のポイントは、
「慣れ」による確認省略をしないことです。
- 忙しい時こそ基本を守る
- 目で見て、実際に水を確認する
それだけで、
お客様の安心と信頼は大きく変わります。
水漏れゼロの施工は、
技術力よりも“丁寧さ”の積み重ねで実現できます。


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